原著論文 第3巻 第2号 2008年3月

大学生のストレスの現状とその対処の実態
―神戸学院大学生へのアンケート調査を通じての検討―
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青田 和哉 石崎 美保子 公文  杏 近藤 聖也 田邊 数馬 森田 貴恵 山口 真紗子(神戸学院大学総合リハビリテーション学部 社会リハビリテーション学科3回生)
西垣 千春(神戸学院大学総合リハビリテーション学部 社会リハビリテーション学科)

発達の最終段階にいると言われている大学生について、ストレスの現状とその解決方法を知ることは学生生活の充実に大きな示唆を与えるものと考え、神戸学院大学の学生を対象にアンケート調査を実施した。回答に協力を得られた322人のデータをもとに集計分析を行った結果、以下のことが明らかとなった。@通学時間が長いものほどストレスを感じている。A女性でストレスを感じるものの割合が高く、内容では男性で「身体不調」が最も多いのに対し、女性では「勉強」をあげるものが最も多くなっていた。B解消方法としては全体では「寝る」と解答したものが多く、男性では「寝る」に次いで、「運動」や「趣味」をあげるものが多かった。女性では「しゃべる」が最も多かった。C効果としては「寝る」ことや愚痴などの「しゃべる」ことよりも「友人と遊ぶ」「運動」や「趣味」がより高いことが明らかとなった。これらのことから、ストレスはさまざまな要因が重なり、身体不調につながることが考えられ、学生生活全般への影響が考えられることから、常にストレスをためない工夫と強い心身を持つことが重要と考えられる。学生生活のみならず、今後社会に出ても感じることになるストレスに対処していくためにも、生涯付き合える友人を持つこと、趣味や運動に心がけることが学生時代に大切であることが示唆された。

キーワード:大学生、ストレス、原因、解消方法